岩下 啓亮
5 min readDec 23, 2019

飲酒とセックス

伊藤詩織さん勝訴の判決が出てから、一週間が経過した。

私はこのMediumで、何度もこの問題を取り上げ、拙い英文でも発信してきたので、この公平な判決にほっとしている。

と同時に、逮捕中止という権力の不当な介入を筆頭に、この裁判をめぐる問題は何一つ解決されていないことをひどく憂う。山口敬之という、元TBSワシントン支局長にして安倍晋三内閣総理大臣の評伝である『総理』を書いたジャーナリストが、どれほど卑劣な行為におよび、しかも判決後も開き直って、会見で女性記者を恫喝するは性被害者は普通なら下を向いているはずだ的な発言をするはと、反省の色は微塵もない。この腐った男にはやはり刑事罰が科せられるべきだと私は憤っている。

そして、

少ないとは言えないほど多くの日本男性が、この山口と同じような性格と性癖を持ち、人権感覚の欠落を知るにおよんで、私は情けない気持ちでいっぱいである。

彼らは、山口を擁護はしないが、と言いつつも、伊藤詩織は怪しげだと仄めかし、夜の女だから信用するな、と中傷する。さらに、男に誘われて前後不覚になるほど酔い潰れるのは女の側にも落ち度があるという。この意見に同意する女性もいることに、私は日本の女性が社会的に抑圧され続けている事実を、突きつけられたように感じる。合意なき性行為=レイプは100%男性側が悪い。女性に隙があろうがなかろうが、酔い潰れた女を介抱する振りをしながら、性行為に及ぶ卑劣さ。強姦以外の何者でもないではないか。

さて、ここからは気楽に読んでほしい。

女性の側からの男性中心社会への反撃は小気味よい。完全に女性の方が、理路が整っている。ついさっきもTwitterで、

女性はセックスを楽しむつもりなら泥酔するほど酒は飲まない、なぜなら感度が悪いから(モテない男は知らないだろうけど)。

という秀逸な意見をみた。これに付随して

男だってべろんべろんに酔ったら勃たなかったりイカなくなったりするでしょ?

という意見もあった。

私は男性からの感想を返そうか迷ったがやめておいた。が、ここに記しておく。

ぼくも酔っぱらったらセックスしたくなくなります。だって相手も酒くさくて不快だろうし、女性同様に、男性も感度が悪くなるからね。もちろん酔わせて抱くなど論外です。そういう卑劣な手段をとる奴の気が知れません。とにかく、気持ちよくなりたいんなら、基本しらふで、せいぜいほろ酔い程度で、楽しみたいですね。

私がこのメンションを送らなかったのは慎みぶかいからではない。こういうことを返信の形で残したくなかったからです。

だので、「セックスするとき、飲酒はほどほどに」と、今Mediumに記した。これは乏しい自分の経験から考えてみても確かに言えることだ。

逆に言うなら、セックスするつもりがないなら、大いに飲めばいい。「私今日は飲むからそっちはナシね」と予防線に使うのもアリだと思う。

追記:ただし、セックスによるリスクは男性よりも女性の方がはるかに高いことを無視してはならない。女性がこうむる痛み・感染・妊娠などのリスクを想像もせず、快楽だけが目的で相手の気持ちを慮ることもない者に、セックスを語る資格はない。

しかし、惜しむらくは、私にはもはや性愛のための“心構え”をする機会がないという寂しい現実だ。願わくは、どうか今時の若い人たちよ、セックスを怖れないでほしい。徒に企まず、正攻法でアプローチしてほしい。なぜなら肌と肌との触れ合いは最高のコミニュケーションだから。楽しまない手はないよ。鰯 (Sardine) 2019/12/24

【参考までに過去記事】

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Written by 岩下 啓亮

鰯です。熊本在住。イワシ(Sardine)とお呼びください。Mediumを日本語と英語の練習帖として活用しようと思う。Medium以外では、こちらを回遊しています。Twitter → @iwashi_dokuhaku はてなブログ『鰯の独白』→ kp4323w3255b5t267.hatenablog.com

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