茶番
最近、政治家にツイッターを使わせるのはマズいなと思う。ドナルド・トランプ大統領は言うまでもないが、日本の政治家も大概で、他党の合流を口ぎたなく妨害したり、悩ましい心情吐露をポエム風に延々と開陳したり、事もあろうに狂犬の如く一般市民に噛みついたり(もっとも間違いを指摘されても訂正しないようなアカウントには同情できませんが)と、ナントカに刃物の状態。いっそのこと政治家はツイート禁止!と言いたくもなる現状だ。
さて、先日じつにイヤらしい政治家のツイートを見かけた。ここに一部を伏せて書き写しておく。
前後の経緯はよく分からないが、或る政党の公認を得た候補者がいたのだろう。その候補者は「◯◯◯◯党代表が(決起集会かなんかに)来ていただけることになりました」と喜びいさんで広報したのだろうと想像できる。
で、その候補者に、労組系の市議がツイッターで苦言を呈した。①
①政党代表が「来ていただける」じゃないだろう。「代表が皆さまに会いたいと◯◯市にやってきます」だろう。あんた(候補者)のためじゃない。みんな(有権者)のためだ。聴衆をなんだと思っているんだ。
この①のツイートを当の政党代表が引用した上で、手際よく「業務連絡」したのである。②
②オープンな場をお借りして恐縮ですが、◯◯◯◯党の地方組織および候補予定者の皆さん、①の●●さんの指摘は重要です。徹底をお願いしていますが、まだまだです。有権者の皆さんから見れば、党本部役員も地方組織も候補予定者も「内輪の人間」です。認識の共有をお願いします。
あー謙虚な姿勢だなあ、奢り高ぶってないなあと素直な人は思うかもしれない。
しかしね、これって相当イヤらしい構図だ、と私みたいな捻くれ者は思うわけです。個人崇拝の典型的手法じゃんと。臣下が主君を慮って「ことさらに称揚するな」と配下に伝え、主君は臣下の言を認めた上で「私を崇め奉るのはよしなさい(迷惑だ)」とたしなめる。この一連を臆面もなく、オープンな場(Twitter)でやってみせるとはなかなか恥ずかしい。インチキ新興宗教の教祖サマか、一党独裁の指導者がよく使う、逆照射による権威づけのように見えますよ。
第一、政党の代表が、いち地方市議のツイートを採りあげた上で一般に語りかけるだなんて、見え透いているではありませんか。わざとらしく嘘くさい仕草だよ。このやりとりの気持ち悪さを何と表現すればいいのだろう。
茶番劇だよね?
独裁体制は言いすぎだろうか?ともあれこの茶番を憶えておくため、ここに記しました。
③正直、今の安倍政権をすぐにひっくり返すことは無理でしょう(中略)決して希望を捨てないことが大切なのです。
と、政党代表の思惑どおりの発言が目立つ昨今だから。
先日、とつぜん降った霰(あられ)を撮ってみました。アスファルトの砂利に紛れて分かりにくいけど、真ん中の白っぽい固まりが溶ける前の霰です。
鰯 (Sardine) 2019/03/14