あなたの隣に……
つるの剛士という人の良さそうなタレントが、義弟の栽培しているパクチーを盗んだ者がいるけど犯人の目星はついている、近くの外国人である、というツイートを数日前に投稿して物議をかもした。
上の記事でだいたいのあらましは分かるだろう。左派御用達と揶揄されるリテラの記事だが、つるの氏の今までの言動をふり返れば、それほど大げさな記事とはいえまい。今回も意図あってのヘイトスピーチ、善人面して差別と偏見をまき散らす、いつもの彼の犬笛しぐさである。
つるの氏について、私が何か言い添えるとするならば、
“あなたのすぐ隣りに「つるの」はいる”
である。大勢いるよ、外国人を不審者に見たてて事足れりとする善良な隣人は。
で、問題は、つるのを糾弾することよりも、あなたの周りにいる偏見の持ち主に対して、あなたがどのような態度をとるか、である。
- ○○人がこの近辺うろうろしている。
- どうせ○○人かなんかの仕業でしょ?
- 油断ならないね、怪しいよ○○人は。
こんな言葉を耳にしたとき、あなたはいかなる反応をするか。それは偏見だ、と即座に指摘できるか。決めつけはよくないとたしなめることができるか。○○人の仕業だと言いきれる根拠は何かを問えるか。
咄嗟に、間髪を入れず、憤りを抑制し、冷静な口調で、相手に分かるよう簡潔に説明できたらいいね。
そして、できれば話し合いの機会を持てたらいい。あなたのゼノフォビア、外国人排除の心理はどこから発生したものか、を訊いてみればいい。
- 「ガイジンは得体がしれない」と怖れる感情は、どこから湧いて出たんだろう?
- 家族から? 友人から? ご近所の噂話? 学校で? 職場で? テレビ? 嫌◯本? それともインターネット?
- いつ、どこでその偏見を学習したの?
捻れた感情を解きほぐせないだろうか。相手を問いつめるのではなく、穏やかに説得できないだろうか。あなたのすぐ傍にいる、善良で、無自覚な、差別者を。
気づかせたいよね、
排除すべきは、あなたの“先入観”だと。
鰯 (Sardine) 2020/09/11
【参照】
なぜ“ひろしまタイムライン”のツイートが問題なのかも、併せて考えてみたい。