今週は外に出て畑仕事をした。疲れるが普段の事務よりも性に合う。青空のもと煙をあげる阿蘇山を遠くに望みながら芋掘りしていると、社会のことなど些細なことよ、の気分になる。これはよくない。
衆院選の話をしようか。
私は既に、小選挙区は野党統一候補に入れるつもりだし、比例はれいわ新選組と決めているのだが、熊本という保守王国(by熊本日日新聞)に住んでいると、見聞きするのは、自民党のことばかりだ。
衆議院選挙期間中の10月20日以降に書いたツイートを順に並べてみよう。私の目に映る、地方における選挙戦の実際が、おぼろげに浮かび上がってくると思うから。
熊本1区、野党統一候補者の、はまだ大造氏の選挙カーとすれ違った。たぶん本人が助手席に座っていた。細かいことをいうようで申し訳ないが、私の目には、余裕ありげに座っているように映った。もう少し前のめりに、懸命さが伝わるよう手をふらないと、通行人にアピールしない。私は貴方に一票を投じるつもりだ。どうか頑張ってほしい。
自民党支持者は常に危機意識を抱えているという。なぜなら「投票に必ず行き、確実に自民と書いてくれる層が高齢化している。だから我々は懸命に働きかけているのだ」と。彼らは危機感を燃料に圧倒的な票差で野党候補に勝つことを目的としている。侮ってはならぬ。私も周りの人達を粘り強く説得しよう。
今まで必ず投票所へ行っていたお年寄りが外出困難になって投票へ行かなくなる現象はなにも自民に限らず野党も抱える問題で、とりわけ共産や社民に入れる人たちも同様に高齢化している。あなたの周りに選挙へ行かない若い有権者がいたなら、投票の権利を使わないのはもったいないよと声をかけてみよう。
投票所へ足を運ぶのが億劫になっている人たちの心的負担をとり除いてあげよう。ワクチン接種よりも手続きは簡単だよと。今の政治に漠然とした不安を感じている若者はデータを見るまでもなくかなり多いのだ。が、投票を促した結果、与党が得票を稼ぐかもしれない。それでも投票率は上がったほうがいい。
投票率が上がったら野党が有利になると期待するほど私はおめでたい人間ではない。けれども投票を勧める際に、必ず自分の意思を言い添えるようにしている。「今回(に限らずだけど)は野党候補に入れるよ。だってこれ以上、自民の政治が続いて、日本社会がダメになっていくのは見てられないからね」。
伝え方は人それぞれでよい。要は「なぜ私(オレ)は投票へ行かないのだろう」と自問するきっかけを与えることだ。「投票に行くなんて考えたこともない」人が「行ってみようかな」の気持ちに変わるためにはどうすればいいか。相手の反応を探りつつ、これから十日間、さりげなく働きかけてみましょう。
「じゃあ与党よりも野党がよいと思える根拠はなんですか」と質問してきたらしめたもん。自民政治がいかに堕落したか、野党の伸長で具体的に何が変わるかを説明できる。一方的に切り捨てないことが肝要。「◯◯党なんてダメだよ」と上から目線になるのも禁物。丁寧に解きほぐさないと逆効果になる。
なーんで熊日は、野党についてこの種の記事しか書けんとな。連合のごたる支持団体に所属しとるモンだけが野党に投票するわけじゃなかとよ。その他大勢おる熊本の“市民”ば可視化してはいよ。政治面以外では概ね取材できとるとだけん、頼むばい。
与党のコアな支援者たちの主戦場は繁華街の目立つ場所でなく玄関先やお茶の間や病院の待合室、スーパーの駐車場、保育園の送迎バスの待機所などです。そういうところで小さな運動が展開され、実票が積み上がっていきます。まさにウイルスのように伝播していく、それが組織選挙の威力。舐めたらダメ。@itsgroovymasa さんのツイート
<病院の待合室、スーパーの駐車場、保育園の送迎バスの待機所>に敷地を提供し「私たちが応援して候補者を国会に送り出した」の図を鮮明にすることで、経営者は強い後ろ盾があることを従業員に示せる。軒先を貸し、投票先を誘導することで政党や議員に自らの影響力を当選後も担保できる、との思惑で。
自民支持の事業所には選挙戦中毎日のように党県連からファックスが送られてくる。「情勢は依然として厳しく油断は禁物ですマスコミの情勢調査に踊らされず一票ずつ積み上げていきましょう」と。そして、貯金や資金貸付業務を行う信用事業である農業協同組合(JA)は、臆面もなく自民候補者のポスターを掲げている。
日本の政治風土を根本から変えるには、まだまだ時間がかかるし、組織頼み縁故頼りの党が議会の大半を占めている現状は健全ではない。地方に住むと、保守構造の緊密な網の目に絡めとられて息がつまりそうになるが、その旧弊な関係性をかい潜り、できれば断ち切り、個人と政治を連絡する回路を繋ぎたい。
保守政党の強みはその土着性。祭りに集い、参詣する心情と似通った。庶民の親睦にスーッと忍びこんで交流し、生活の厳しさから目を逸らすための催事を創り出す。全体の中に個が埋没する際の安心感が自民を支えている。理念で対抗するのは難しい。が、民は疑問を抱きはじめた、このままでいいのか、と。
理念の追求だけでは限界がある。人びとの営みを概観でしか捉えられず庶民大衆を対岸に眺めているかぎり、既存の野党は差を詰められない。腑に落ちる血の通った言葉と胸に響く情熱の行動が今こそ必要なんだ。自民の政治に麻痺した人たちが、ひょっとして私たち欺かれてたんじゃないかと気づくためにも。
松岡利勝(熊本3区だった)が自裁した頃から感じていたことだが、安倍晋三の周りでは恐ろしいことが起きる。権力者の僕(しもべ)が謎の死を遂げるのは世の常だし、安倍がなんらかの指示をした形跡はどこにもないにせよ、秘密を持ったまま亡くなる者が絶えないのもまた事実である。こんな恐怖政治、もう終わりにしたい。
静岡で自民敗北の衝撃を和らげようと工夫された見出しだな。山口で勝利した北村氏は産経新聞政治部出身なのか。ナルホドね。今回の参院補選、テレビでの扱いが少なくなるかもしれないから、みなさんそれぞれの地域や職場で、それとなく話題にしましょう。
<貯金や資金貸付業務を行う信用事業である農業協同組合は臆面もなく自民候補者のポスターを掲げている>。例えば一般の銀行に政党のポスターが貼ってあったらおかしいでしょ。なぜ誰も指摘しないんだろ? いずれにせよ自民党は農家の味方じゃないよ全然。麻生太郎のトンデモ発言を知ればわかるだろ。
麻生太郎の<平均気温が2℃上がったおかげで北海道の米はおいしくなった。昔は厄介道米というほど売れない米だった。その北海道がやたらとうまい米を作るようになった。農家のおかげですか、農協の力ですか? 違います、温度が上がったから>の問題発言、まだ周知が足りないね。あまねく知らしめよう。
自民党の候補者は(地域にもよるだろうが)選挙期間中、公民館や神社、そしてJAの駐車場などでミニ集会を開く。軒先を貸しているJAや農業関係者は、本来なら今回の麻生発言についての弁明を自民候補者に厳しく問い質さなければならないはずだ。
昨夜10/27の報道1930で、大阪市立大学の斎藤幸平准教授が<麻生さんの北海道での温暖化によりお米は美味しくなっているという極めて能天気な発言>と指摘したが、この穏当な批判が新鮮に響くほど今のマスメディアは政権与党に対して及び腰であり、それが麻生の増長する原因である。
比例はれいわがいいよと、私はみんなに勧めている。現に福岡8区で麻生太郎と対抗している候補者は、れいわ新選組の大島九州男氏である。二枚目の投票用紙に「れいわ」と書くことで、比例九州地区で当選する可能性がある。
<お金と信用がなければ部屋を借りることができない日本の住宅事情はおかしい>。当たり前だが誰も指摘してこなかったことだ。かつて私も不動産会社の方から「仕事が決まってから部屋を探しに来てください」と言われて途方に暮れた経験があるだけに沁みる。解決策を含め、広く読まれるべきスレッドだ。
あなたの住む地域にも、不動産業出身の議員が少なからずいると思うが、その多くは大家側の発想でしか物事を見ない。この木下ハヤト氏のように店子側の着眼点を備えた候補者はきわめて稀である。こういう人を一人でも多く国会に送り出したいものだ。
<会計検査院の調によると、昨年4月以降に全世帯へ配布された布マスク(通称アベノマスク)約400万枚と、福祉施設や妊婦向けの約7900万枚が保管されており、保管にかかった費用は昨年8月~今年3月で約6億円に上る>。この問題も麻生発言同様、日常会話にさりげなく織りこみ、今週末までに周知させよう。
聞いた話だが自民は集会で、コロナ対策についてワクチン接種の普及率が著しいと自画自賛しているらしい(また聞きだし、伝えた支持者が話を膨らませている可能性もあるが、なんでも「世界でも類を見ない接種率で感染を収束させつつある」とコロナ対策の成果を謳っていたそうだ)。この「アベノマスク約八千万枚保管に8ヶ月間で約6億円の費用」も含め、コロナが原因で亡くなった大勢の方々の事を考えれば、政権担当側が成果を誇る資格はない。言語道断だ。
そんな中、今日10/29の午後に前々首相の安倍晋三が急遽熊本入りするらしい。苦戦が伝えられる熊本二区の野田毅(自民最長老の公認候補)を応援するためで、先日は小泉進次郎も来ていた。え? 私は行かないよ。仕事だもん。苦言を呈してやりたいが、警備も厳重だろうしね。
モリカケサクラ、河井夫妻選挙違反、東京五輪での莫大な赤字、大企業優先、地方切り捨て、貧困の放置、監視化強化、汚職と隠蔽、恫喝と懐柔。褒める要素がどこにもないにもかかわらず、比例は自民が優勢だとか。私は「比例はれいわ」だが、それが共産や社民や立憲民主でもかまわない、自公政権に終止符を!
もうすぐハロウィンですな。私のSpotifyにも何曲かハロウィンにちなんだおすすめが上がっていたけど、その中ではアリス・フィービー・ルーのコレが可愛くってよかった。年配者の私はリオとかの80年代エレポップを連想するね。
あ、パーティーもいいが、選挙にも行くんだで。
マスコミがこれほどまでに選挙報道をしないのは何故だろう。自民党総裁選の時はあれほど毎日トップニュース扱いだったのに。選挙は各党公平に報じないといけないので取材や編集の手間が増えて大変だからとか何かしら報じる側の「都合」が報道の「使命」よりも優先されているとかだろうか? @MiguelKihara さんのツイート
や、テレビ局の都合で如何様にも編集できる。昨夜のNHK7時のニュースでは、小渕優子(自民)の内容のない演説をノーカットで長々と映し、蓮舫(立憲民主)がアベノマスク保管を問題にしている部分のみを採り上げ、他の野党候補者はつけたし程度の、時間配分が極端に偏った紹介をしていた。まさに都合です。
つまりさ、NHKは<布マスク通称アベノマスク約8300万枚が未だ某所に保管されており、保管にかかった費用は昨年8月~今年3月で約6億円に上る>問題を、ニュースの枠では採り上げず、「蓮舫が選挙演説で語ったこと」として紹介しているんだ。なんとも腰の引けた報道姿勢よ。どこの誰に忖度してんだか。
いかにも産経らしい記事だ。埼玉8区は前に住んでいた所だから、ある程度事情はわかるが、立憲民主が公認を見送ったことが逆に小野塚候補の追い風になったとの見方はわりと当たっているように思える。ともあれ、安倍から二階へと、後ろ盾に頼るばかりの柴山昌彦はさっさと退場してもらいたい。
転じて、いま住んでいる熊本1区は木原稔(自民 前)と濱田大造(立憲民主 新)の対決である。私は濱田候補に一票を投ずるつもりだ。というか、木原候補を落選(せぬにせよ接戦まで)に導きたい。なぜなら、安倍晋三の直属ともいえる木原は、先の総裁選でも高市早苗を推薦した党内きっての改憲論者であるからだ。
木原稔がかつて代表を務めた勉強会では<沖縄の地元紙をはじめ報道機関に圧力を求める発言が出た>り、<沖縄全戦没者追悼式で安倍首相を批判したヤジについて「明らかに動員されていた」と発言した>りして、党青年局長を更迭された。2015年の事だと水に流してはならない。彼の本質は今も変わらない。
自民党内の勉強会に作家の百田尚樹を講師として招き、「沖縄の新聞を潰せ」と発言させたり、学校教育の政治的中立性の実態調査と称し、「偏向教育」の事例を密告させるフォームを自民党サイト内に作らせたりした時の中心人物が、木原稔である。国会に戻してはならない。@takaototakako さんからの返信
熊本1区(熊本市中央・東・北区)の有権者は、木原稔の実相を知らない。安倍・菅政権で内閣総理大臣補佐官を務め、政府の中枢を担う優秀な候補だと思っているだろう。彼が支援者の前で馬脚を露わすことはない。いつも朗らかそうな笑顔でいるから。けど覚えておいて。自民党落とすのは大人の責任、だ。
誰もが幸福を追求する権利を持っている。が、その権利を使える者は一握りしかいない。大多数の人は日々の生活に精一杯で、暮らしを楽しむ余裕などない。民から余裕を削ぎ落としてきた政権与党や、もっと削ぎ落とせと改革を迫る政党ばかりだ。そんな党は要らない? ならば答えは一つ、比例はれいわ。
明日10月31日はいよいよ衆議院選挙の投票日ですね。
みなさん、この4年間で起こった様々な出来事を思いだしてみて。私は、そうだな、7月にむりやり強行された東京五輪の悔しさを思いだします。
悔しさというより虚しさ、かな。あれから私はスポーツを無邪気に楽しめなくなった。すべての催事には思惑が絡み、スポーツもまた例外ではない。けれども今回の五輪ほど、スポーツが国の威信のために利用されたケースはなかった。政治的意図にまみれたイヴェントと化し、スポーツそのものは二の次になった。
政治的意図とはつまり、政府の失態を隠すため、とりわけコロナ対策の不作為から目を逸らすために、東京五輪の開催が最大限に利用されたことだ。そして新聞とテレビは日本選手の活躍を連日報じた。オリンピックの「成功」は、政権とメディアが結託した証拠である。私たちはそのことを忘れてはいけない。
熊本は夕方から雨がしとしと降っている。思えば10月の1ヶ月、ほとんど雨が降らなかった。明日10月の最後の日、朝までにはこの雨が降り止みますよう。
現政権がおかした数々の不正や事件を、簡単に水に流してはならない。首相が交代しようと与党が安定多数を得ようと、問題は依然として解決していないのだから。政権は「信任を得た」として何事もなかったかのようにふるまうつもりだろうが、日本が法治国家である以上、真相は究明されなければならない。
その真相は、国会の場で明かされなければならない。誰が指示し、あるいは示唆し、隠ぺいや改ざんが実行されたかのプロセスが、時系列で示されなくてはならない。そして、不正をおかした政治家は立法に携わるのに不適格だとして、速やかに退場させられる仕組みあればこそ、正常な国会といえるのである。
正常な議会に戻そう。「もういいじゃありませんか、これ以上話し合っても時間のムダだ」と審議を打ち切って強行採決するような、民主主義国家にあるまじき常態プロセスを今こそ見直すときだ。片一方に偏った与野党のバランスを真ん中に押し戻し、弛緩した議員の形骸化した議会に新たな緊張感をもたらそう。
今日10月31日は衆議院選挙の投票日。目覚めたら今朝は爽やかに晴れた朝だ。私は近所の草むらを清掃してひと汗かいた。これから朝食をとり、投票所へおもむく。一票を投じたら、どこかにでかけようか。みなさんもよい一日を。
鰯 (Sardine) 2021/10/31(初出 10/29)